『君のためなら千回でも』


先日、手に入れた小説
君のためなら千回でも
読み終わりました。


人間なら、誰しも持ってると思われる、罪悪感・良心の呵責
犯した過ちへの後悔、そしてそれを贖罪したいという思い
が綴られた、良質な本でした。
贖罪って言うとキリスト教徒か?と思われるかもしれないけど
イスラム教ですね、主人公はどちらかというと無神論者に近い
人物で描かれてましたけど。


最後まで読んだ時に、あぁ〜、この主人公はまだ贖罪の途中
なんジャン、というより、今まさにこの人にとっての贖罪が
始まったんだな というような印象を受けました。
だから、読後感はどちらかというと清々しい。


ネタバレ?↓
作家によると、最後にソーラブが亡くなる設定で進めていた
話を、そうじゃない結末にしたと言ってましたね。
あれで、正解!! 死なせちゃったら、主人公はあのまま
救われずに…そして老いて死ぬ…みたいな、そこら中に
あるような哀しい結末になるしかないやんけー!



そして、この タイトル


めずらしく原題より邦題の方がイイ!!
原題は『THE KITE RUNNER』凧を追う人


君のためなら千回でも を英語にすると(まあ、原作は
英語だから、英語から日本語にしてこの訳になるんだけど)
『for you, a thousand times over』
そのままって感じだけど
英語だと何の感慨にもふけれない…フツーだよね。
日本語って美しいネ と改めて思った。



ついでに、映画も観ました(笑)

原作にほぼ忠実(特に発する言葉とか)に描かれていたけど、
もっと主人公の男がやなヤツだったな、原作だと。
つか、この映画の監督って『チョコレート』撮った人ダッタ…
あの映画もスゴイよかったけど、やっぱり贖罪がテーマ
だったな…、しかももっと露骨に。


なんだか、カテゴリーも関係なくなってしまった内容ですが…
機会があったら、皆さんも読んでみてくだされ。